夏バテこわいよ~。1日1つしか仕事できない。あとはクーラーのきいた事務所で寝落ちしてしまう(笑)。
■ □
先日20年ぶりくらいの友達と会いました。彼女は3児の母にして、専門職も20年やっています。子供を持つ人に会うと、最近よく「そうかー、子供のいる人生ってどんなんだったんかなー。子供持ってみたかったなー」と言ってしまいます。すると、「Yさんは海外行ったり、いろいろしてきたからすごいじゃない。誰でも何かを得ようとしたら、得られないものが出てくるものだよ…」と言われました。
すべてを得ているように見える人でも、そのためにあきらめたものや失ったものがあるんだろうな。その境地は彼女にしか分からないんだろうけど、失ったものが何かは聞く必要もない。人生を半分も過ぎれば、みんな同じような思いを抱えているんだろうから。
□ ■
成年後見という仕事をしています。私の成年後見しているおじいちゃんが病院での日帰り治療をするので、はじめての付き添いをしました。
車いすに乗っても体は丸まったまま硬直して、口元は緩んで終始よだれが出てしまう。ベッドにいるときは表情も明るくてあどけない感じだけど、外出中はずっと緊張して目を見張っていました。大きな病院の待合のベッドに寝かされたおじいちゃんは、誰もそばにいなければ、ただの固い物体が転がっているだけのように見えました。
タオルでよだれや鼻水をぬぐいながら、 その液体の湿り気に触れながら、老後というのは想像以上に大変な世界なんだと思いました。人生が修行だとするならば、実は修行はこれからが本番なのではないか、と思いました。
そのおじいちゃんが治療を終えて介護タクシーで元の施設へ戻ると、笑顔の看護師さんたちが6,7人で「○○さん、おかえり~」と大合唱で出迎え、わーっと全員で抱きかかえて部屋まで運んで行きました(スロープとかエレベーターがない施設なので)。
それを見て、私は本当に心が揺さぶられました。便や尿やよだれや食事や、すべての汚れた部分のお世話なしには生きていけない硬直した体の人に、丁寧に手をかけ、声をかけてくれるって、本当に尊い。「わー、天使を見た…」という感じでした。私はこんな人になれるのだろうか…。
■ □
裁判所の調停委員という仕事を、秋からすることになりました。あまり力を入れていたわけではないけど、ここ1,2年で調停関係の研修を受けたり、講師になったりする機会がありました。時の流れに身を任せていると、船が勝手に「調停」という方向に向かって進み始めた、という感じ。
面接の時「あなたは団体などでいろいろな役職をしていますが、これは自分から志願したものですか、それとも周りから依頼されたのですか」と聞かれました。ふーん、そういうところを見るんだ。がつがつした人はお断り、ということなのね(笑)。
私が勉強している調停の仕事というのは、人と人の間に立って話を聞いて、お互いの気持ちが通うように対話の回路を修復する技術職です。「伝わらない言葉」を「伝わる言葉」へと、日本語の「翻訳」もするんです。面白いなーと思います。
さ、修行、修行(笑)。
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先日20年ぶりくらいの友達と会いました。彼女は3児の母にして、専門職も20年やっています。子供を持つ人に会うと、最近よく「そうかー、子供のいる人生ってどんなんだったんかなー。子供持ってみたかったなー」と言ってしまいます。すると、「Yさんは海外行ったり、いろいろしてきたからすごいじゃない。誰でも何かを得ようとしたら、得られないものが出てくるものだよ…」と言われました。
すべてを得ているように見える人でも、そのためにあきらめたものや失ったものがあるんだろうな。その境地は彼女にしか分からないんだろうけど、失ったものが何かは聞く必要もない。人生を半分も過ぎれば、みんな同じような思いを抱えているんだろうから。
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成年後見という仕事をしています。私の成年後見しているおじいちゃんが病院での日帰り治療をするので、はじめての付き添いをしました。
車いすに乗っても体は丸まったまま硬直して、口元は緩んで終始よだれが出てしまう。ベッドにいるときは表情も明るくてあどけない感じだけど、外出中はずっと緊張して目を見張っていました。大きな病院の待合のベッドに寝かされたおじいちゃんは、誰もそばにいなければ、ただの固い物体が転がっているだけのように見えました。
タオルでよだれや鼻水をぬぐいながら、 その液体の湿り気に触れながら、老後というのは想像以上に大変な世界なんだと思いました。人生が修行だとするならば、実は修行はこれからが本番なのではないか、と思いました。
そのおじいちゃんが治療を終えて介護タクシーで元の施設へ戻ると、笑顔の看護師さんたちが6,7人で「○○さん、おかえり~」と大合唱で出迎え、わーっと全員で抱きかかえて部屋まで運んで行きました(スロープとかエレベーターがない施設なので)。
それを見て、私は本当に心が揺さぶられました。便や尿やよだれや食事や、すべての汚れた部分のお世話なしには生きていけない硬直した体の人に、丁寧に手をかけ、声をかけてくれるって、本当に尊い。「わー、天使を見た…」という感じでした。私はこんな人になれるのだろうか…。
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裁判所の調停委員という仕事を、秋からすることになりました。あまり力を入れていたわけではないけど、ここ1,2年で調停関係の研修を受けたり、講師になったりする機会がありました。時の流れに身を任せていると、船が勝手に「調停」という方向に向かって進み始めた、という感じ。
面接の時「あなたは団体などでいろいろな役職をしていますが、これは自分から志願したものですか、それとも周りから依頼されたのですか」と聞かれました。ふーん、そういうところを見るんだ。がつがつした人はお断り、ということなのね(笑)。
私が勉強している調停の仕事というのは、人と人の間に立って話を聞いて、お互いの気持ちが通うように対話の回路を修復する技術職です。「伝わらない言葉」を「伝わる言葉」へと、日本語の「翻訳」もするんです。面白いなーと思います。
さ、修行、修行(笑)。