最近ボーッとしたくて、ボーッとできる小さな図書館で、たまたま「記者、ラストベルトに住む」という本を読みました。


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トランプの第1次政権を支えていたアメリカ中部の白人層。その衰退と貧困の実態を知るため、記者がラストベルト(衰退した工業地帯)に住んで取材したルポ。

読んでいて、泣きそうな気持ちで胸が塞がれました。

真面目に働き、アメリカの経済を重工業や農業で支えていた人たち。なのにグローバリズム経済を進めるリベラル・エリート層に仕事を潰され、見捨てられ、荒廃し、絶望し、ドラッグとアルコールで正気を失った人々。

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2002年に私がアメリカへ留学したとき、すでに国内の貧困問題は始まっていました。給与収入だけでは生活できないのが当たり前。投資をして初めて生計が賄える、と先生は言っていました。

私が「給料だけで生活できない社会は正しくないのでは」と書くと先生は「そうですね」とだけコメントを残していました。

そのころ好きだったカントリーバンドDixie chicksの歌「Long Time Gone」は、中西部の人々の憂いのような、地方の少し閉塞した空気を歌っていましたhttps://youtu.be/2c5b8ZtjwwY?feature=shared

本を読んでいると、昔私が感じた疑問や、Dixieの歌や、真面目だからこそドラッグに呑み込まれてしまった人たちのことを思い出して、心が揺さぶられてしまう。

トランプがいい政治家とは言えないけど、トランプを生み出したのは血迷った快楽主義者ではなかった。真面目で不器用だからこそ虐げられてきた、古き良きアメリカ人だった。私たちが昔憧れた、アメリカ人だった。

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もっと怖いのは、日本も米国の政策を継承するであろうこと。日本の製造業の資産を吸い上げ、労働市場で中抜きし、農業の保守体制を解体することによって。 

ドラッグは、意図的に流されるものなのかな。日本にも持ち込まれるのでは?正体の見えない闇が、日本にも近づいているのではないかな。

ボーッとしたかったのに、「ボーッとしてんじゃねえよ!」と叱られた気分です(笑)。