鳥の家(とりのいえ)

鳥の巣をつむいで、飛んだり、鳴いたりする記録

2011年03月

ここ数週間撮りためた写真。そういえば、こんな日々があったのだなー。

daisenkuma

 ドライブで大山―境港へ行きました。もうこんなに雪は積もってないだろうなあ。

「スキーはしないけど、冬の山を見てみたい」という私の希望にこたえてドライブに連れて行ってくれて、日本屈指のバリスタがいるというカフェにも連れて行ってくれた人。別れてしまったけど、いい人だったなー。

purukogi韓国人のお客さんにごちそうになったプルコギ。肉、おいしかった~。ありがとうございました。











girl山ガールデビューもしました!これは派手な上着を脱いで、ちょっと地味になった姿。

SNSの山登りグループに入ったのですが、山男、山女はすがすがしい人が多くて気持ちいいですね。

「日常は山のふもとに置いてくる」と心得ているのか、なぜかこの日は、震災の話は一切しませんでした。頂上の風のすがすがしさだけを、たっぷり吸いこんできました。

山に登るというのは、ややこしいことは全部捨てて、健康であることを単純に喜び合う行為なのかもしれません。低い山だから喜び合う余裕があるんですが(笑)。


cakethree

そして今週末は姪っ子1号の卒業式と甥っ子1号の英検準2級合格、そして姪っ子2号の誕生日と、お祝いラッシュで大家族食事会を開きました。

flowers

お祝いは何にしようと思ったけど、結局小さな花束にしました。生きたものには、何にも代えがたい力がありますよね。花とは生きている喜びそのものだな、と思います。

気のめいるような深刻な大事件が続くとき、私はますます目を見開いてギューッと凝視してしまいます。疲れるけど、結局また見てしまう。

今日は自衛隊がヘリから巨大なバケツ(に見える)を吊り下げ、事故の起きた福島第一原発3号炉に水をかけるという作業をして、地上からも注水が行われました。むき出しになって放射能を発するようになった使用済み燃料棒を再び水に沈めて冷やすための作業。私は夜9時のNHKニュースを見ていました。

■   ■

東日本大震災(3月11日)後の福島原発事故が発生して以来、NHKのニュースはどうもつかみどころのない情報ばかりを流しているような気がしていました。でも、それがなぜなのか分かりませんでした。数日後、業を煮やした一部ジャーナリストと原発技術者が一緒になって外国人特派員協会で記者会見を始めてから、そのもやもやが一気にクリアになりました。今もビデオニュース・ドットコムhttp://www.videonews.com/というネット放送局が毎晩専門家を招いてその日の原発の様子を解説していますが、本当によく分かります。

NHKは基本的に政府発表、東京電力発表をそのまま流すだけです。「炉の周辺で○ミリシーベルトの放射線が検出されましたが、人体には影響ありません」系の発表をそのまま言うのです。これって、科学的なようで科学的じゃないですよね。けがをしてショックな子どもに「けがなんて痛くない、痛くない、大丈夫だよー」となだめる母親のような、そんな感じがするのです。

さらにNHKに出ている専門家は、現状の分析については「この事象は今までにないことだから、早急に判断すべきではない」、さらに将来の見通しについては「今の段階では予測が難しい。今後の状況次第。とにかく現場には頑張ってほしい」と言うばかり。将来の見通しへの答えが「現場の頑張りを見守りたい」とは、的外れもいいところです。

一方、ビデオニュースでははっきり「可能な限り経験を駆使した現状分析」をし「最悪のシナリオを含めた今後の見通し」を複数提示します。その話を聞いていると、今後どんなデータに注目して、どうなったら備えを始めるべきなのかが自分で判断できるような気持ちになってくるのです。危機への対策をある程度自分で立てられるということは、何より大切なことです。特に被災地では、他人には自分を助けてくれる余裕はないのだから。

今朝、ニュースを見て最初におかしいと思ったのは、「通常の400倍、人体に影響なし」という見出しでした。ある地域で通常の400倍の放射能が検出されたけれど、その量は人体に影響がない、という報道でした。それは危険を知らせる坑道のカナリアが鳴いているのに「鳴いてるけど、まだ鳥は生きてるから大丈夫」と言うようなものです。もちろん、その後に放射能の数値は落ちるかもしれない。でも大切なのは数値ではなくて、「原発の影響がその地域に届いている」ことであって、さらに原発の放射能汚染が一気に進めば、その地域は被ばくへの備えをしなければいけないということではないか、と思うのです。でもNHKニュースは未来のことは語りません。

チェルノブイリではどのくらいの放射線量でどこまで被害が出たのか、スリーマイルと比べるとどうだったのか、とか、過去の事例にならって予測することすら、十分できていないと感じています。

原発事故の進行を抑えられる可能性に期待したい、という気持ちは分かります。でもそのことと客観的な報道は違います。夜9時のニュースでは、自衛隊による空中放水がいかに危険で難しく、隊員がいかに果敢に挑戦したのかが語られました。でも放水前後の放射線量は、放水前が1時間当たり3782マイクロシーベルト、放水後が3754マイクロシーベルトだったと報道されていました。

この結果について「効果はあったんでしょうか」と聞かれた専門家が「早計な判断をしてはいけない」と答えていました。率直にNoと言わせない空気がそこにある、と私は感じました。効果がなくてもこれを続けるしかないんだ、というメッセージだったのでしょう。でも、ニュースの場としてはちょっと「努力」に重心を置きすぎだし、どちらかというと前向きな努力というより、カミカゼ特攻隊のような捨て身のあきらめに似ているような気がするのです。

■   ■

ついこの前まで、大相撲の八百長が問題になっていましたね。八百長はもともと人情から生まれた「やらせ」だから、憎み切れない人間らしさがある、と私は思います。だけど、もしその良さを残すならスポーツという分野とは切り離さなければいけない。

ニュースも同じだと思うのです。一生懸命やっている自衛隊、東電のスタッフ、東京の人たち、被災地の人たち。もちろん気遣いは大切ですが、そういう人たちに気がねをしたり応援するつもりで、本当に報道すべきことを見失ってはいけないと思うのです。今のNHKはどの人にも当たり障りのない報道をしようとしているように見えます。疲れ切ったあらゆる人の心を傷付けないように当たり障りのない生の情報を淡々と流し続けて、大丈夫だと言い続けて…。

福島県内で屋内退避勧告の出た(原発から)30キロ圏内地域では、交通や燃料の供給まで止まっているそうです。そのため家の中で待機している人が孤立状態になっていて、結局地域のボランティアが屋外に出てお年寄りの家を見回っているというニュースを見た時、本当に胸が苦しくなりました。政府のいうことを正直に聞いた結果がこれなのかと、その地域の人たちは絶望しているのではないでしょうか。

■   ■

メルトダウンの可能性を語ることについて、大げさで不安をあおる話だと批判する日本人がいまだにたくさんいます。それは、メルトダウンという現象とその影響を冷静に語れないからだろうと思います。メルトダウンという言葉の恐怖で盲目になってしまうからだろうと思います。でも今のうちだからこそ冷静に語る努力をするべきではないかと思うのです。何かが起こるとしたら、きっとここ3週間くらいの間に起こるだろうし、その議論をしなかったせいで備えをしなかった大勢の人がまた犠牲になると思うから。

日曜日の山登りまであと3日! 今日はほぼ1日仕事せず(笑)、山ガールアイテムを求めて車を走らせました。

行ったお店と戦利品

★大型スポーツ店・ヒマラヤ
(開店と同時にダッシュで入店。でも客は私だけでした(笑))
・なんちゃってスポーツシューズ(ピンク&青)
・ウインドブレーカー(ピンク&黒)

★ユニクロ
(もう春物になっていた!)
戦利品なし

★リサイクルショップ
(冬ものを求めて。でもイマイチなかった)
戦利品なし

★山岳用品メーカー直営店・モンブラン
(すべての値段が5割増し!商品をチェックしただけ)
戦利品なし

★格安衣料店・しまむら
(ビバ、しまむら!普通に春のトレンチコートを購入。あれ(笑)?)
戦利品なし

★100円ショップ大創
・帽子の風飛び防止クリップ

★複合スーパー・マルナカ
(帽子を探しに。でもなぜか普通のダウンコートを購入(笑))
・戦利品なし

ここまできて午後2時半。残りはまた明日か(笑)?

山ガールの装備を選ぶ楽しさは、色の制約から解放されるところです。基本的に原色ばかりだから、バラバラの色を合わせても何となく許されてしまう。どうせ派手すぎて普段には着られないし(笑)、山に行くときだけの特別なファッションを新たに作り上げる楽しさがあるのです。

 といいながら、まだ色の制約から十分に解放されていない私。もっと冒険したい!という気持ちが湧いてきます。明日は朝のうちに仕事を終わらせてしまおう(笑)。

ブエノスアイレス空港でいらだつ待機客を歌でなごませるシンディ・ローパーがニュースになってましたね~。楽しそう!

今年で58歳になるんだ~。それでも女の子は永遠にJust wanna have funなのだ!

元の歌はこちら 歌詞を見ながら歌える編はこちら

Girls Just Wanna Have Fun  By Cyndi Lauper


I come home in the morning light,
My mother says "When you gonna live your life right?"
Oh,mother,dear,
We're not the fortunate ones,
And girls,
They wanna have fu-un.
Oh,girls,
Just wanna have fun.

The phone rings in the middle of the night,
My father yells "What you gonna do with your life?"
Oh,daddy,dear,
You know you're still number one,
But girls,
They wanna have fu-un,
Oh,girls,just wanna have
That's all they really want.....
Some fun....

When the working day is done,
Oh,girls,
They wanna have fu-un,
Oh,girls,
Just wanna have fun....

Girls,
They want,
Wanna have fun.
Girls,
Wanna have

Some boys take a beautiful girl,
And hide her away from the rest of the world.
I wanna be the one to walk in the sun.
Oh,girls,
They wanna have fu-un.
Oh,girls,
Just wanna have
That's all they really want.....
Some fun....

When the working day is done,
Oh,girls,
They wanna have fu-un.
Oh,girls,
Just wanna have fun...

Girls,
They want,
Wanna have fun.
Girls,
Wanna have.

They just wanna,
They just wanna.....
They just wanna,
(Oh....)
They just wanna.....
(Girls just wanna have fun...)
Oh...

Girls just wanna have fu-un...
They just wanna,
They just wanna....
They just wanna,
They just wanna....
(Oh...)
They just wanna...
(They just wanna have fun...)
Girls just wanna have fu-un...

When the workin',
When the working day is done.
Oh,when the working day is done,
Oh,girls...
Girls,
Just wanna have fu-un...

They just wanna,
They just wanna....
They just wanna,
They just wanna have fun...

Girls just wanna have fu-un..
They just wanna,
They just wanna....
They just wanna,
They just wanna....
(Have fun..)

They just wanna,
(Girls wanna have fun)
They just wanna....
Oh,girls...
(Wanna have fun....)
Girls just wanna have fu-un.

When the workin',
When the working day is done.
Oh,when the working day is done,
Oh,girls,
Girls just wanna have fu-un.

They just wanna,
They just wanna....
(Oh,girls...)
They just wanna,
(Have fun....)
Oh,girls..
Girls just wanna have fu-un

They just wanna,
They just wanna...
When the working day is done...
(fades)

私が朝帰りすると
母さんは言うの「いつになったらまともになるの?」
oh,母さん、あのね
私たちはもともとそんな子じゃないのよ
女の子はただ楽しみたいのよ
女の子はただ楽しみたいのよ

真夜中に電話が鳴ると
父さんが怒鳴るの「こんなことで将来どうすんだ」
oh,父さん、あのね
父さんは今も一番偉いわ
でも女の子は
ただ楽しみたいのよ
oh,女の子はただ楽しみたいのよ
望むのはただそれだけ
何か楽しみがあれば

1日の仕事が終わった時
oh,女の子は
みんな楽しみたいのよ
oh,女の子はただ楽しみたいの

女の子は、みんな
楽しみたいの
女の子はそれが欲しいの

男の子はきれいな娘をつかまえて
外の世界に出られないよう閉じ込めてしまうことがあるけど
私は太陽の光を浴びて歩きたいの
oh,女の子はみんな楽しみたいの
oh,女の子は
ただ楽しみたいの
望むのはただそれだけ
何か楽しみがあれば

1日の仕事が終わった時
oh,女の子は
みんな楽しみたいのよ
oh,女の子はただ楽しみたいの

女の子は
みんなただ
楽しみたいの
女の子の望みはそれだけ

望むのはそれだけ
望むのはそれだけ
望むのはそれだけ

女の子はただ楽しみたいだけ
望むのはそれだけ
望むのはそれだけ
望むのはそれだけ
望むのはそれだけ

1日の仕事が終わった時
oh,女の子は
みんな楽しみたいのよ
oh,女の子はただ楽しみたいの

望むのはそれだけ
望むのはそれだけ
望むのはそれだけ
望むのはそれだけ
女の子はただ楽しみたいだけ

心にぽっかりと穴が開いたとき、涙が長い間どんどんわき出てきて、涙の枯れる頃には穴もほぼ埋まっているというのが今までの体験でしたが、年を取ってくると涙が出なくなり、ぽっかりと空いた穴がなかなか治らなくなるのだと気がつきました。心に穴が空いていると、どんな喜びや悲しみも穴に吸い込まれて、手ごたえを失ってしまう。とても危険なのです。

先週は小さな失恋をしたので、音楽を聞いたり、外を歩いたり、人と話したりして、感じる心を取り戻す努力をしていました。その成果か、今日は夢にイチローが出てきて「友達になろうよ」と6月10日にご飯を食べに行く約束をしてくれました。わーい(笑)。

□   □

2月末から土曜夜9時に、岡本太郎を題材にしたNHKドラマ「TAROの塔」(全4回)が放映されています(NHKオンデマンドで有料放送が見られます)。それ以前に川崎市岡本太郎美術館へ行った時から、岡本太郎という芸術家の存在に、私はすっかり引き込まれてしまいました。

 
320 ドラマでは、大阪万博のテーマ「進歩と調和」を表現するためのプロデューサーに選ばれた太郎が、記者会見の場で「テーマには反対する!」「人間は進歩なんてしていない!」「自分を殺して譲り合うことによる調和は卑(いや)しい!」と言い放ちました。かっこいい!

そして、展示施設の屋根をぶち抜いて立ちはだかる「太陽の塔」を発表しました。


戦前の社会は混沌としていて、不倫や妾(めかけ)、やもめやつばめ、パトロンやタニマチ、居候(いそうろう)や出戻り、大富豪やボンクラ息子などの規格外の人々が当然のように暮らしていたようです。そして、岡本太郎は超異質な母や周りの大人と対立して、拒絶され、でも生き抜いてきました。

時代が洗練され「進歩」するほど、異質な人たちは戦うことなく淘汰されるようになり、疎外感と孤独も深くなります。大阪万博の行われた1970年頃は、人は他人に迷惑をかけない範囲で小さく生きることを覚え、そんな「常識」をわきまえた人たちが巨大な団地の中で整然と暮らせるようになった時代です。

 人は根源的には、1人ひとりが「太陽の塔」のように全く調和の取りようがない「化け物」なのかもしれません。人は過去から連綿と続く無限の可能性を秘めた大 きな存在なのに、その可能性を「産業と科学」という限定された枠内に押し込めて実現させたのが「進歩」であり、「調和」とはそのために犠牲になった 規格外の存在すべてだったのだと思います。

その「進歩と調和」を称(たた)えるなんて危険な考えだ、というのが太郎のメッセージだったのでしょう。

太陽の塔を見ていると、人って孤独なのだなと思います。でかくて邪魔で、ちょっとでも動くと他の人に迷惑をかける運命だし(笑)、自分を表現して生きていこうと思ったら、自分を抑えて生きている大多数の人々に嫌われることを覚悟しなければいけない。

ただ、せめて前を向いて命の火を燃やしながら生きていくことで、許されるところがあるという気がします。たとえ赤ちゃんでも、一生懸命生きている人には本当に勝てないです。そんな人たちが、心から湧き上がるような生命力や、思い切って前に進む勇気を他人に与えてくれるからです。
□   □

私の命の火は、燃えているでしょうか。もっと燃やしてもいいのかな。燃やせば燃やすほど、「化け物」になって孤独になる気もするけど、それでこそ生きる意味があるのだ、それが本当の美しさなのだと岡本太郎がいうのなら、そうなのかもしれない。と、弱気になっていた私は思ったのでした。

 

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